だから、同一の規格で量産される市販のパンプスでは合わない事があるのは当たりまえ。市販の靴だから履きにくいというのではなく、市販の靴の木型で足に合う人もいれば、合わない人も当然いるのです。また、合わなくても我慢できる程度の方もいれば、辛くて困っているという方もいらっしゃるのです。合う、合わないの程度も様々。
そして足に合わない理由は数え切れない程存在しますが、工房にオーダーを相談されてきた多くの事例から、代表的な原因を挙げて見ました。
理由 その1・・・足が前に滑り、踵が抜けやすい
土踏まずから踵にいたるアーチは十人十色、生活環境や歩行癖で様々なカーブを形成しています。体重を足裏全体で受け止める事が必要なのですが、赤い点で示した位置でしか着地していない方は少なくありません。これでは足は前に滑り、すべった分だけかかとの方はあいてしまうので、歩くたびに踵がパカパカして脱げやすい状態に。これでは疲れてしまいます。
市販されている既製靴の中底のカ−ブは全て同じ、そのカ−ブに合っている人はそんなに多くはいないのですが、パンプスはそんなものと思っている人は少なくありません。足に合う靴の条件の一つには、このカ−ブに合っていることが挙げられます。
自作工房のオーダーでは、試着靴を履いていただき、足と靴のカ−ブを合わせる事から全ての確認が始まります。
人の踵は見た目よりかなり小さいものです。また歩行時に踵が上がると踵周りの肉が足裏にさがり、かかとの幅は小さくなります。
靴の踵が大きすぎると足のかかとを上げるたびに脱げてしまうのです。
理由 その2 どんな靴を履いても小指が当たって痛い
当工房のオーダー靴はすべて、採寸したサイズに1足1足修正を施して最適なサイズを実現します。
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